東京の羽田空港では、Noemaの手話アニメーション技術が、ろう者や難聴者の乗客にとって旅行情報をより利用しやすいものにしています。NHKエンタープライズとの協力により開発されたこの技術は、現在、空港内のさまざまなサービスで活用されている3Dアニメーションを支えています。

羽田空港第1ターミナルの案内カウンターに設置された「手話コンシェルジュ」
手話アニメーションによる空港のアクセシビリティ向上
2026年3月に実証実験として導入された羽田空港の「手話コンシェルジュ」では、NHKエンタープライズが開発したデジタルヒューマン「KIKI」が、事前に収録された手話アニメーション動画を通じて、乗客からのよくある質問に回答します。
第1ターミナルの案内カウンターに設置されたタブレット端末で利用でき、空港内の施設やサービスに関する情報を提供します。用意された回答では対応できない問い合わせについては、遠隔の手話通訳者につなぐこともできます。

羽田空港の「手話コンシェルジュ」のタブレットで案内を行うKIKI
2026年8月、羽田空港ではKIKIの活用が第1・第2ターミナルの出発エリアに設置されたデジタルサイネージにも拡大されました。これらのディスプレイでは、KIKIが日本手話と国際手話を用いて、空港からのお知らせや保安検査場への道案内などを提供します。日本語と英語のテキストに加え、視覚的な情報も表示されます。

羽田空港のデジタルサイネージで手話による案内を行うKIKI
Noemaのコンピュータービジョン技術
Noemaの手話アニメーションアプリケーションは、AIとコンピュータービジョンを活用し、2D映像から3Dキャラクターアニメーションを生成します。
この技術は、映像から身振りを捉えて3Dのデジタルスケルトンを生成し、記録された動きをデジタルキャラクターに反映させます。特に、手話を正確に再現するうえで重要な、手や指の細かな動きに重点を置いたアルゴリズムを採用しています。
従来のモーションキャプチャーシステムでは複数の専用カメラやセンサー、スーツが必要ですが、Noemaのアプリケーションはカメラ1台で動作します。これにより、アニメーション制作工程の簡素化とコスト削減が可能になり、幅広い用途で活用しやすくなります。
コンピュータービジョンによるアクセシビリティの向上
羽田空港での導入は、コンピュータービジョンを活用した手話アニメーションが実際の環境で利用できることを示しています。空港以外にも、ホテルや交通拠点、来訪者向けのさまざまな施設で、よりアクセシブルな形式で情報を提供するための活用が期待されます。
Noemaの手話アニメーション技術について詳しくはこちら - https://noema.tech/sign-language-animation/