March 15th, 2024

プロジェクト事例:数百万台のAma­zon Echoデバイスに対応する統合Zig­beeソフトウェアスタックによる相互運用性と現場でのアップグレード

プロジェクト事例:数百万台のAmazon Echoデバイスに対応する統合Zigbeeソフトウェアスタックによる相互運用性と現場でのアップグレード

1994年の創業以来、Amazonは特にスマートホーム技術において、常に技術革新の最前線に立ってきました。2014年にAmazon Echoスマートスピーカーが登場したことは、スマートホームエコシステムにとって大きな転機となりました。これは、技術的な知識を必要とせず、予算的にもすべての家庭にスマートホームを身近にするものでした。AmazonはEchoスマートスピーカーを、BluetoothやWi-Fiに対応し、Zigbeeハブ機能を備えたプラグアンドプレイデバイスへと進化させ、スマートホームシステムの容易な統合を可能にしました。しかし、スマートホームの普及が拡大するにつれて、多様なスマートデバイスの統合に伴う複雑性、互換性、コストの課題も増大しています。

世界中でのスマートホーム技術の急速な導入は、約3億世帯に達し、年間約10%のペースで成長しています。これは、特にAmazonのように相互運用性を推進するスマートデバイスメーカーにとって大きな課題となっています。多様なデバイス、法規制、進化し続ける標準により、製品開発と保守はますます複雑化しています。多様なチップセットベンダー、SDK、相互運用性の標準を管理することは、高コストの課題となり、スマートホームシステムの調達、開発、保守に大きな障害となっています。

DSRでは下記のサービスをワンストップソリューションで提供しています。

  • アーキテクチャ設計
  • システム実装
  • 自動テスト
  • アプリケーション開発
  • 保守およびサポート

DSRの提供ソリューション

これらの課題に対応するため、AmazonはスマートホームエコシステムのハブであるEchoの製造を最適化し、Zigbeeのリリースおよび将来の標準に対しても容易にメンテナンスができるソリューションを模索しました。そこで登場したのが、DSRのZBOSS Zigbeeマルチプロトコル統合スタックです。このソリューションは、既存のAmazon Zigbeeデバイスおよびハブに加えて、新しいデバイスに対しても広範なテスト、自動リグレッションテスト、アップグレードを可能にし、すべての製品を単一プラットフォーム上に統合しました。

ZBOSSは、統合と保守を簡易化し、テスト工数を削減するとともに、複数のチップセットベンダーに共通の標準化された接続性を提供することで、Amazonのハブデバイスの市場投入までの時間を短縮します。

導入効果 主な利点

  • 効率性:DSRスタックの検証が効率化され、テストの必要性とデバッグのコストが大幅に削減されました。
  • 柔軟性:ZBOSSは複数のチップセットベンダーをサポートしており、ハードウェア設計段階でシリコンプロバイダーをシームレスに変更できるため、価格やサプライチェーンの制約がある場合でも柔軟に対応可能です。
  • 協調性:ZBOSS Open Initiative(ZOI)に参加することで、デバイスメーカーは検証プロセスを必要とせず、オープンソースモデルの恩恵を受けられます。バグ修正やアップデートはエコシステム全体で共有され、協業による技術革新が促進され、相互運用性の向上にもつながります。

結果として、高品質、革新のシステムの実現に寄与

DSRのZBOSS Zigbeeスタックの採用により、統合、互換性、コストといった複雑な課題を解決し、スマートホーム技術分野における効率性、柔軟性、協調性の新たな基準が確立されました。DSRの革新的なソリューションにより、Amazonはスマートホーム技術の未来を牽引し続けています。

※補足:DSRのZBOSSを迅速に統合できた重要な要素は、Amazon Common Software(ACS)との互換性です。これにより、AmazonのハブとZigbeeスタックとの接続が実現し、煩雑な適応プロセスを不要とし、将来のチップセット変更にも対応可能な即応性のあるソリューションとなっています。

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