2025年春のJapan IT Weekの一環として開催された「IoT & Edge Computing Expo」を見逃してしまった方へ。
Japan IT Weekは日本最大級のIT展示会であり、業界の壁を超えて革新的なビジネスリーダーが一堂に会します。その中でも「IoT & Edge Computing Expo」では、リモートモニタリング、予防保全、スマートホーム製品を含む最新のIoTおよびAIソリューションが紹介されました。
2025年のJapan IT Weekで、DSRアジアの鎌田博之(Hiroshi Kamada)は、で多くの成果を得ました。会期中Sohwa & Sophia Technologies(SST)とパートナーシップを組み、DSRのMatter Bridge MiddlewareおよびNoemaのコンピュータビジョンアプリケーション(CV)のデモを行いました。
デモブースには多くの来場者が訪れ、MatterやNoemaの機能について熱心に学んでいました。
イベントを通じた鎌田の所感を、今年の展示会の様子を写真と共にご紹介します:
“先ず、Matter ,Computer Vision (CV)という新しい分野を拓く技術は、この数年、ご多分に洩れず、日本市場でよく言われる、新規技術に対する“閉鎖性”と“消極的対応”という市場文化に多かれ少なかれ翻弄されてきました。
ただ、かといって、全く否定するものでもなく、業界の主なプレイヤーは、こっそり市場動向を“のぞき見”しているのが実情でした。
これは、前年の2024年のIT WEEKでも来場者の方々とのやり取りからも強く感じ取られた傾向でした。
しかし、CVは、徐々に大規模なサーバー側のAIからエッジ側へのAIに広がりを見せ、Matterも2024年5月の日本のMatter メンバー機関(Japan Interest Group=JIG)の発足とも相まって、2024年暮れ辺りから、それまでの“情報収集”から“技術的可用性の検証”、“実証実験の検討”更には、“現行システムの更新計画の検討”に軸足を移しつつあることを認識しておりましたが、IT WEEK 2025では、そのトレンドを強く実感する機会となりました。
先ず来場者の方々の共通する特徴として、
1. 何らかの構想があり、明確なシステムイメージを持った質問や要求事項が示される 2. HW等の環境イメージも明確なケースが多い 3. 実証実験にせよ、可用性検討にせよ、具体的な期間設定をしている 4. Web会議も厭わないというもので、昨年とは明らかにMatter CV共に“潮目が変わった”ことを実感させられます。
Matterのデモに関しても、具体的なプロトコルの対応状況や実現しているクラスターの種類の確認等、具体的な質問が相次ぎました。
CVにおいても、イメージしているシステムに近いアプリケーションの紹介を求めるものが多く、予算化を念頭に置いた質問と思われます。
更に、Matter、CVの技術的要請の背景にはIoTシステムの大きな需要が感じられ、これまで、ともすればサーバー側、クラウド側に目が向けられていた技術評価が、エッジ側も含めた評価がシステム構築・運用のコストを大きく左右する要因として認識され始めていることを実感します。
これに伴い、システムのスケーラビリティとセキュリティが新たな課題として
浮上して来ることは必定と思われ、これらの複合した技術要求にどう応えるかが、
今後の大きな課題と予想されます。
DSRはこれら技術要請に応える要素技術とフレームワークを自社で開発、提供、運用しており、DSRアジアとして、積極的に紹介、デモの実施を行って参ります。